3月6日（土）、「マーケティングセミナー　～経営者になるために～」を開催し、会場、リモート合わせて28人の会員・準会員の方にご参加いただきました。

講師は、ブランディングテクノロジー株式会社のCMOであり、中小・中堅企業向けのマーケティング支援に約10年従事されている黒澤友貴様にご登壇いただきました。

セミナーの前半では、公認会計士にマーケティング志向がなぜ必要か、そもそもマーケティングトレースとはなにかという基本的な部分からご説明いただきました。マーケティングトレースとは、黒澤様が提唱されているマーケティングスキルを向上させる手法であり、実際に成功・成長している企業がなぜ成功・成長しているのかを自分の言葉で言語化・構造化して分析することです。このように成長企業の成長・成功要因を模倣することにより、実務でどのようにマーケティングの手法を用いているかが分かるようになるため、経営者になりたい方や経営者層にアドバイスを行う方にとっては、非常に有用な方法であるとのことでした。

後半では実際にビジネスで成功を収めている企業のマーケティングトレースを、個人ワークとグループワーク（会場参加者のみ）を通じて実践形式で体験しました。また、ワーク後に会場参加者の発表及びフィードバックを実施し、他の方がどのように分析をされているか共有するとともに、成功企業の成功要因は何かを黒澤様に解説いただきました。

最後の質疑応答では、分析者が財務諸表を実際にどのように利用しているか等についてもご説明いただきました。黒澤様はIR 情報を全般的に見ているが、企業の将来の戦略が表れやすい広告宣伝費・人件費を特に見ているとのことでした。

セミナー実施後のアンケートでは、「マーケティングは論文式試験や実務補習所でぶつ切りの知識としては学習していたが、実務上どのように使われているか、どのように組み合わせれば有用な分析となるのかを理解することができて、非常に勉強になった」、「マーケティングにおいて、監査された財務諸表が実際にどのように分析・利用されているかを知ることができ、若手公認会計士として、仕事のモチベーション向上につながった」等の感想が寄せられました。

最後に、参加された皆様及び講師の黒澤様に厚く御礼申し上げます。

（TOKYO CPA NEWS No.770 2021.5　準会員通信）