第7回 Vacation
9月に10日間ほどの夏休みをとり、アイルランドに旅行へ行ってきました。会計士は忙しいときとそうではないときの差がはっきりしているため、休みは1ヶ月くらい取れるんだろう…というイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、それはもはや上の方々の昔話の世界となっています。
私自身、担当している公開会社の決算月が1,3,5月とあるため、中間を含めると2カ月おきに決算が訪れ、さらに商法単独監査と公開準備会社を含めると、担当クライアントの決算月は1,3,5,6,7,9,11,12月となり、常にクライアントに伺っている状態です。そんな中での10日間の夏休みでした。
「アイルランドに行く」と話して、大方の反応は、「オーロラを見に行くの?」(それは、アイスランドでは…)、「何でイギリスにしないの?」(アイルランドに行きたいから行くんですけど…)、「アイルランドってどこにある国だっけ?」(イギリスの左脇の小さな島の下2/3です…)というものでした。
アイルランドへは直行便が出ていないため、今回はオランダのアムステルダムで乗り換えてアイルランドの首都ダブリンへ向かいました。アイルランドは大西洋のアイルランド島の南部にあります。面積は北海道とほぼ同じくらいで、人口は390万人ほどです。
黒ビールの代名詞・ギネスの国であり、街のいたるところにパブがあります(つまり、ギネスブックの国でもあります)。
また、アイリッシュミュージックは世界的に人気があります。映画「タイタニック」での3等室でのダンスシーンと言えばわかりやすいでしょうか。さらに、U2やエンヤ、the coorsなどの出身国でもあります。
今回の旅は、ダブリンで働いている日本人の友達を訪ねながら、国内を長距離バスでのんびりと廻ってこようというコンセプトの一人旅でした。ダブリンを基点に、第2の都市・コークと港町・ゴールウェイを訪れました。旅の途中、友達の友達のアイルランド人や、同じく旅行中のアメリカ人やスウェーデンに留学中の中国人の大学生など多くの人との出会いがあったのですが、その出会いを通して、Big Firmで会計士として働いていることへの責任を再認識することとなりました。
日本人は幼く見られるためか、たいていは、「学生?」と聞かれてしまいます。そこで、「新米会計士で、日本の監査法人で働いている。」と話すと、「それは大変な仕事をしているんだね。」という反応を受けました。そして、私の勤めている監査法人が世界的なFirmであることも知っていました。
日々の業務では、ついつい自分の目の前の仕事に追われがちなってしまいますが、この反応から、Global Groupに属している一人ひとりの会計士の信頼性が集まって、Big4と呼ばれるAudit Firmが成り立っているのだと再認識させられました。そして、その一人として、責任ある行動をとらなければならないと改めて実感しました。もちろん、監査法人は大手ばかりではありません。大手であっても、中小であっても信頼性に欠ける行動は許されないことは当然のことですが。
今回の夏休みは、私にとって、アイルランドの大自然に触れ、いいリフレッシュになっただけでなく、会計士と言う職責の重さを改めて考えさせてくれた有意義な時間となりました。
さて、まもなく今年の合格発表の日を迎えますね。新たなJ1の皆さんと一緒に仕事できるのを楽しみにしています。