日本公認会計士協会 準会員会

活動報告(近畿)

ベンチャー勉強会 ~ベンチャーをあなたのキャリアに~

準会員会活動報告

ベンチャー勉強会

~ベンチャーをあなたのキャリアに~

日本公認会計士協会準会員会近畿分会幹事
桑理祥真(くわりしょうま)

はじめに
 準会員会近畿分会では、平成25年6月1日(土)、近畿会研修室にて『ベンチャー勉強会~ベンチャーをあなたのキャリアに~』を開催致しました。
講師にお招きしたのは、トーマツベンチャーサポート株式会社(以下TVS)で事業開発部長を務めておられる斎藤祐馬氏です。斉藤氏は2006年公認会計士試験合格、監査法人トーマツのトータルサービス部で、会計監査、株式公開支援業務、内部統制構築支援業務等に従事され、2010年よりTVSの事業の立上げに参画。トーマツグループ最年少で事業部長に就任されました。
当勉強会は、元近畿分会幹事であった者が東京で同様の勉強会に参加し大変好評であったため、大阪での開催を斉藤氏にお願いして実現したものです。当日は準会員、正会員合わせて40数名の方々にご出席頂きました。

 勉強会の内容
 当勉強会は、前半に斉藤氏がTVSを立ち上げられるまでの経緯とTVSの事業内容を、後半に、ベンチャーの社長に必要なもの、及び社長を支援する人間に必要なものをお話頂きました。参加者が主体的に考えられるように、斉藤氏が参加者へ質問しながら進める形で進み、途中グループワークもあり、2時間があっという間に感じられました。
・講義前半 
 斉藤氏は、中学2年生の時にお父様が起業されたことをきっかけに、お父様のような経営者を助けるために公認会計士を志されました。その想いから監査法人入所後、お一人でベンチャー支援を行っておられました。その活動が徐々に大きくなり、TVSの立ち上げ、トーマツグループ最年少で事業部長にご就任されました。TVSは日本の起業数・ベンチャーへの投資・大企業とベンチャー企業の取引量等を向上させるため、監査法人の子会社という立場を活かした活動をしています。イベント動員数年間10万人・大企業のベンチャーとの取引量を20%に向上等、具体的な数値目標を掲げておられることが印象的でした。そして、斉藤氏が何度も仰っていた「やり切る」と言葉が非常に力強く感じました。
・講義後半
後半は、ベンチャーに関わる人間の“心”が中心でした。ベンチャーの成長には事業内容・経営チーム等の外面だけでなく、社長が事業を行うに至った経緯・本気度等の内面が重要であり、社長の支援を行う人間にもそれに負けない心が必要であるというのが斉藤氏のお考えです。斉藤氏ご自身が、会計・税務以外の雑談が1時間以上できるようになることでベンチャー支援が軌道に乗り出したという経験をお持ちであり、ベンチャーに関わる人はまずそのレベルを目指して欲しいと仰っていました。そのお話から、ベンチャー支援の難しさとそれに見合うやり甲斐を感じました。また、仕事をライフワーク(人生のミッション)として行っているベンチャーの社長に対しては、支援する人間もそのように取り組む必要があるとのことで、自分のライフワークを考えて発表するグループワークが行われました。それぞれの方のライフワークを聞くうちに、ベンチャーに限らずどのような仕事に携わろうとも、自分のライフワークを見つけて欲しいというのが斉藤氏のメッセージだと私は感じました。
 講義終了後の質疑応答ではTVSの事業モデルや今後の展開等、様々な質問がなされました。

 最後に
 アベノミクスの成長戦略において、注目されているベンチャー。準会員会近畿分会で初めて開催したベンチャーに注目した勉強会でしたが、参加者が多かったのはベンチャーへの注目度の表れでもあるでしょう。
今後も準会員会近畿分会では様々な切り口での勉強会を開催致しますので、一人でも多くの皆様のご参加をお待ちしております。
 最後になりましたが、講師を引き受けてくださいました斉藤氏をはじめ、勉強会に参加して頂いた皆様、勉強会を開催するにあたりご協力頂きました皆様に、準会員会一同厚く御礼申し上げます。

 

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