合格発表を待ちながら 第1回「合格発表までの過ごし方」
2018年公認会計士試験論文式試験受験生の皆様、暑い中の3日間の試験、本当にお疲れ様でした。
これから11月16日の合格発表までのおよそ2ヶ月半、各々の過ごし方があるかと思います。
そんな中で、私達準会員会広報委員会は、それまでの期間、準会員会幹事(※)という数年前に同じ経験をした立場から、少しでも皆様のお役に立てるような情報を発信していきたいと考え、「合格発表を待ちながら」と題した短期連載を企画いたしました。
※準会員会幹事とは:
全ての公認会計士は日本公認会計士協会の会員となることが義務付けられています(公認会計士法第46条の2)が、まだ登録を行なっていない公認会計士試験合格者についても日本公認会計士協会に所属することが認められています。
所属手続きが完了した公認会計士試験合格者は、日本公認会計士協会準会員会所属の同準会員という立場で協会に関わることとなります。
そうした準会員の中で、一部の有志が準会員会幹事として、準会員の資質向上・準会員同士の交流などに資するような活動を実施しております。
つまりこの文章を執筆しておりますのは、数年前に公認会計士試験を合格し、現在公認会計士として登録するための準備期間中という、最も受験生の皆様に近い立場の日本公認会計士協会関係者というわけです。
第1回のテーマは、「合格発表までの過ごし方」です。
準会員会幹事に実際自分が論文式試験が終わってから合格発表までの間、どのような過ごし方をしていたのかなどをアンケートしてみました。
私達の合格発表までの過ごし方を参考に、皆様が少しでも有意義な過ごし方ができましたら幸いです。
それでは、以下①から④までの質問と回答をご覧ください。
① 論文式試験終了から合格発表までの期間、試験まで受験勉強に充てていた時間はどのように過ごしていましたか。
○旅行
・これだけまとまった時間を取れる機会は今後ないだろうと思い、旅行をたくさんしました!
・青春18きっぷを使って旅行をしていました。
・旅行、法人説明会に時間を使っていました。
○バイト
・会計士には接客のスキルがあると重宝される(真偽はわかりません)との話を耳にし、飲食店でのバイトを始めました。
・生活するための資金を稼ぐため、バイトに明け暮れていました。
○人と会う
・資格を持って働く姿がイメージできなかったので、すでに監査法人に就職していた予備校の先輩方・その紹介を受けて、たくさんの人に会いました。
・受験勉強中には出来なかったので、友達とゆっくり遊びました。
・飲み会やランチなど、友達と遊ぶことに時間を使いました。
・思いつくままやりたいことをやって過ごしていました。旅行がてら遠くに住んでいる友達のところに遊びに行ったり、一日中ゲームをして過ごしたりと仕事が始まってからは中々できないようなことをして過ごすように心がけていました。
○資格・検定
・ゆっくり過ごしました。本を読んだり、動画・映画をみたり、TOEICとBATICの受験をしました。
・中小企業診断士、情報技術者など資格試験の参考書を乱読していました。
○仕事の準備
・マナーやExcelといった仕事に向けた準備にあてていました。
・監査法人就職対策に力を入れていました。就職状況が改善されてきていたとはいえ、年齢面で不安があったためです。論文式試験が2回目だったこともあり、ある程度情報収集は完了していました。しかし、各法人間の違いを肌で感じるため、9月の法人説明会にも参加しました。その際は、リクルーターの方に積極的に話しかけることを意識して行動しました。
・法人説明会に積極的に参加し、情報収集を行なっていました。
・就職活動に時間を使いました。それ以外は、リフレッシュの時間に使いました。(勉強はほぼしなかったです。念のためSPIを気分転換にしていましたが、不要でした。)
○その他
・試験期間中に制限していた趣味に時間を費やしました。
・大学の卒業のために、試験勉強をしていました。試験がなかったら、旅行に行きたかった(特に海外)です。
旅行や人と会うことで試験終了の余暇をエンジョイする、資格や検定の勉強をしたり就職対策を行ったりで合格発表後に備える、バイトなどと各々が何を重視するかによって過ごし方が変わる感じですね。
この他にも短期留学に行ってきた方なんかもいるようで、まさに十人十色といった趣です。
② 試験終了から合格発表までのおよそ2ヶ月半、どのような心境で過ごしていましたか。
○不安
・これだけ勉強したから、受かってるはずだ・・・と自己暗示しつつも、本音は毎日不安でしょうがなかったです。監査法人の説明会等に積極的に足を運び情報収集をすることで、この資格に挑戦して間違いなかったと自信を持てるようになれるメンタルを作ろうとしていました。笑
・出来た!ような、出来てない・・・ような、落ち着かない心境でした。その中で、就活の情報収集を行っていました。
○不安だったけど
・不安はありましたが、もう終わったことだと割り切ってとにかく楽しんで過ごすようにしていました。
・多少の不安はありましたが、時間が経過したら落ち着いて過ごしていました。
・とにかくやり切った感がありました。不安こそありましたが、とにかく前向きな気持ちでした。
・合否の結果に多少の不安はありましたが、勉強から解放された嬉しさもあってそこまでナーバスにはならなかったです。解答速報は見ませんでした。
○解放感
・試験前の息の詰まる生活から一変、自分の好きなように好きなだけ時間が使える幸せにひたっていました。
・特に不安もなかったので、清々しい気持ちで過ごしていました。
・やりきった感じで悠々自適に過ごしていました。
○その他
・なんとなく次の勉強をしたいけど、することがあまり分からない感じで、とりあえず本を読んでました。
・合格発表の前日はソワソワしましたが、その日以外は、不思議と無に近い感じでした。(気づくと合格発表前日という感じでした。)
・やるべきことはやったと半ば諦観の境地でした。
・試験結果については考えず、リラックスするようにしていました。
試験後の心境も十人十色。やっぱり合格するまでは不安だったり、とにかくやり切った感があったり。皆様の心境はいかがでしょうか。
③ 今考えると合格発表までにやっておけばよかったと思うことは、どんなことがありますか。
○Excel
・Excelの勉強をやっておけばよかったと思います。
・Excelの操作を勉強しておけば良かったと思います。
・パソコン(ブラインドタッチ、Excel)をやっておくべきでした。
○英語
・英語の勉強をしておきたかったです。
・英語の勉強や経済の勉強をしておけばよかったと思います。
・完全にリフレッシュ期間に充てていいと思います。ただ、勉強面で強いて言えば英語ですかね。
○留学
・視野を広げるために、留学をしておけばよかったと思います。
・10月に海外短期留学に行けばよかったと思いました。監査法人は閑散期に比較的長期間の休暇を取得できますが、それでも1ヶ月間の休暇は業務の関係上、どうしても難しい状況です。特にアウトプットに不安がある状況だったため、まとまった期間で外国語のみを話す生活を体験すべきでした。
○旅行
・もっと旅行に行っておけばよかったと思いました。
・今考えると、合格発表までにしとけば良かったことは、あえて言えば長期の旅行でしょうか。
○その他
・友達、特に会計士関係でない方と遊んでおきたかったです。
・色々なことをして過ごせたと思ってるので、特にこれをやっておきたかったというものはありません。
・就職後のことについて、仕事、プライベート共にどうしていきたいか考えておきたかったです。
・会計以外の知識を深めるために、TOIECの受験や読書をたくさんしていればよかったと思いました。
・受験科目の総ざらい、あるいは監査論だけでも復習をしておくべきでした。
日常業務で使うExcelや英語・留学、まとまった時間を使った旅行といったところがやっておきたかったこととして挙げられています。中でもExcelは実際仕事が始まるとほとんどの場面で必要となるソフトウエアなので、事前に触り慣れておくことは多少のアドバンテージになります。
就職後のことについて考えるというのもこの時期でないとなかなか難しいかもですね。
④ その他受験生の皆様へ合格発表までの過ごし方で伝えたいことがございましたら、ご自由にお願いします。
・合格発表後から就職までは、本当にあっという間です!結果が分かるまでは不安な気持ちがある分、前向きに何かをすることが難しいこともあるかと思いますが、是非合格発表までの時間も充実させたものにして欲しいです。この時間は、今後の仕事に活きるための投資には勿論、今後の人生経験のためにも使える時間かと思っています。ここまでがんばって試験を終えた自分を褒めて、目一杯開放感をかみ締めてください!
・悔いのないようにご自身が思う過ごし方をしたら良いと思います。
・自分がやりたいことをやって過ごすのが一番かと思います。監査法人の仕事で必要となるスキル(PCスキル等)を磨くのは合格が決まってからでも十分間に合うと思いますので、とにかく遊んでおくのがおすすめです。
・本を読んでおく事をお勧めします。(流し読みでも可)先輩に質問する機会が多いので、「思考の整理学」や「伝える力」等の本を読んだり、監査対象となる数値が、どのように算出されているのかを知るために「経理実務の本」や「人件費の本」が良いかと思います。
・好きなことをすれば良いと思います。上昇志向の方はそういう先輩を見つけて話をきいてみればいいかと思います。
・論文式試験終了後~合格発表までの期間は長いようであっという間に過ぎてしまいます。後悔のないように過ごして下さい。
・2ヶ月半という期間は待つには長いようで、過ぎてしまうのはあっという間です。受験生の皆様にとって、後々少しでも有意義だったと思える過ごし方ができることを願っています。
・会計士業界は売り手市場であり、希望が明確になっていなくても就職はできてしまう状態です。入社後は日々の業務に追われるため、就活情報だけでなく全体のライフプランについて情報収集することは大切だと思います。
・試験終了後は、人生で最後の最も自由な時間です。合格発表後は、毎日が忙しい日となります。受験時代にやりたかったことや、今しかできないことを精一杯やって過ごしてください。
・遊ぶことも勉強もできる時期ですので、後悔しないように時間を使ってほしいと思います。
・就職や仕事等への不安もあるかと思いますが、気にせずに好きなことをするのが一番後悔しない選択だと思います。せっかくまとまった時間ができるので、思う存分楽しんでください!
以上、いかがでしたでしょうか。
皆様が合格発表までの期間を少しでも有意義に過ごすためのご参考となりましたら幸いです。