日本公認会計士協会 準会員会

インタビュー
( 会計業界 )

望月 大輔氏

右も左も分からないからこそ真っ直ぐ進める

生年月日  1980年6月20日
合格年次  2006年
勤務先   あずさ監査法人 第三事業部
出身大学  早稲田大学文学部
座右の銘 『人生において辛いことなどない』『万事心の持ち方、考え方次第』

― 熱い気持ちをクールな風貌で包み込み、その男現る。

Q 紹介者、成瀬(当会幹事)との出会いは?
望月 あずさ監査法人の研修後に行われる飲み会が出会いですね。
成瀬 一応、受験時代から、顔は見たことあったけどね。きちんと話したのは、あの飲み会が始めてかな?
望月 そうだね。

Q 望月さんは、どのような方ですか?(成瀬評)
成瀬 現在、所属するあずさ監査法人第三事業部(望月さんと成瀬は現在、同じ事業部に所属)では、幹事キャラとして同期を引っ張っていますね。
少人数での集まりとなると、どちらかといえば物静かな雰囲気をかもしだす一方で、大人数での飲み会となれば、場を盛り上げ、周囲の仲間をリードしています。
見た目とは、裏腹に周囲に気を使う優しい男なんです。
(『おっ、それは意外!!』現場一同感心)

Q 受験生時代について教えていただけますか?

成瀬 TAC一年本科生で一発合格だよね。
(『出来るね~』一同、感心。)
望月 いやいや。
でも、受験生活を通して、受験勉強が辛いと思ったことは一度もないですね。
元来、何事も楽しめる性格なんです。

Q 望月さんは、これまで音楽活動を活発に行ってきたとお伺いしましたが、そのあたりについて聞かせていただけますか?

望月 音楽を始めたのは、小学校4年です。当時、姉が文化祭で使用していたギターが家にあったので、それを何となく引き始めたのが最初ですね。
筆者 今まで、ずっと独学で?
望月 そうですね。
筆者 作曲も?
望月 ええ。
(のだめカンタービレ(*1)かよ!!)

望月 作曲に取り組むようになったのは、中三、高一くらいからですね。自分が作った曲を披露したのは、高二の時が初めてです。


以来、彼は数え切れないくらい多くの曲を作ってきた。『作曲活動とは、感覚的なもの』とサラッと言いのける彼の言葉を聞いて、とっさ長嶋茂雄(元読売巨人軍監督)を思い浮かべた。
『ビューときたボールを、ポンって打つ』―感覚―
そう、それは本人にしかわからない暗黙知であり、決して形式知化できない。野中郁次郎(*2)もお手上げの、世界なのである。
そんな望月さんを取り巻く伝説は、数知れず。

例を挙げれば…

伝説1 ドラムを初めてさわった時にルナシーを叩いた(楽譜等をみずに)。
伝説2 一ヶ月でピアノを弾けるようになった(独学で)。

まだまだ沢山出てくる四次元ポケット。

Q やはり、当時は音楽の世界でやっていこうと?
望月 そうですね。確かに、そういう思いはありました。しかし、その一方で『音楽だけでは終わりたくない。』という対極的な思いも常に、ありましたね。


そんな思いも忘れさせるようなライブ活動に明け暮れる毎日。
このままでいいのか…?
わずかな隙間を縫って込み上げてくる冷静な自分―
そんな矢先、彼は一つの岐路を迎える。
騎手と馬との折り合い・・・っ失敬。

そう、夢と現実の折り合い。
そんな彼が23歳を迎えた矢先。当時ともに活動を続けて来たボーカルの一人が、『俺は、音楽で生きていく』と、チームを離脱。
これを機に、今まで共に同じ道を駆け抜けてきた周囲のメンバーも、旅立ちの決意を固める。
ともに『音楽』の魅力に引き込まれ猛烈な速度で進んで来たその急行列車も、ひとつの停車駅を迎えるのであった。
そうだ、自分も…新たな道へ。

Q その後、すぐに会計士を目指そうと?

望月 いいえ。まずレコード会社に就職しようとしました。しかし、うまくいきませんでした。その後、資格を取ろう、と。昔からぼんやりと司法試験を受けようかと考えていたのですが、どうやら難関らしいし、試験科目にもあまり興味がわかなかったので司法試験は諦めました。そして、会社と深く関わっていきたいという思いもあり、会計士を目指すことにしました。
そして、一年で一発合格。
(そんな簡単な試験だったかよ!!〈一同、自分の受験生生活を振り返るも・・・絶句〉)


会計士試験合格後の今も、多忙な生活の合間を縫って、バンド活動を定期的に行っている望月さん。
主な活動は、土日、平日の夜。

昼は、イケメン会計士。夜は、音楽アーティスト。
物事は、何でも楽しむ!!それが自分の性格でありポリシーだから…。

Q 今後、どのような人生ビジョンを描いていますか?
望月 まずは今後、3年間が大切ですね。右も、左もわからない。だからこそ、真っ直ぐ進める道がある。言われた事は、まずやってみることが大切ではないでしょうか。ここでの頑張りが3年後、どのように進むべきか、その羅針盤となると思います。
そこから先は、そこで考えようと。そこに次なる岐路が、待ち受けているかもしれないですね。

Q もし仮に監査法人を出るとしたら、どのような選択肢が考えられるでしょうか?音楽業界に戻ることは?

望月 はい、十分にありえる話だと思います。大手レコード会社の経理部長なんかになって、歌って踊れる経理部長とかでCDデビューしてもおもしろいですね。
でも、もし仮に音楽業界に戻るとしたら、会計の仕事で一山あてるより、音楽の仕事で一山あてるほうがいいですね。

Q 最後に・・・
Face to Face の曲を作成依頼することにした。
すると、イメージはできた、と即答。
まさに感覚的に作曲とはこういうものかぁ。

(そんな簡単にできるなら、俺らにも出来るかなぁ)
(いや、出来るわけがない)
一同反省。

【望月さんのおすすめアーティスト】
MUSE(ミューズ)
System of a down(システム オブ ア ダウン)

Sixth(シクス)
Prodigy(プロディジー)

(*1)のだめカンタービレ
クラシック音楽をテーマとした二ノ宮知子作の漫画作品。登場人物千秋真一は指揮を独学で学んでいる。(*2)野中郁次郎
経営学者。知識経営論の生みの親として知られる。

(文責:大庭崇彦)

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